信託財産留保額とは

信託財産留保額とは、解約時にかかるコストで投資信託を保有中の人の利益を守るために使われます。

投資信託を売る時にかかるコストである信託財産留保額も、若干意味合いは異なりますが、ファンドを自分が売ることで、保有を続けている人たちの運用効率が下がる分の穴埋めに使われます。

投資信託を売りたい人が出ると、運用会社は保有し続けたい株や債券などの一部を売って現金を用意する必要がありますし、解約の額とまったく同じだけ資産を売却することはできないため、ロスが生じます。

本来なら保有し続けておきたかった資産を売却しなければならないわけで、運用にはマイナスとなってしまい、その被害を被るのは、ファンドを持ち続けている人です。

ファンドは急な解約に備えて、現金も保有していますが、それはそれで結局その額だけは運用が行なわれていないため、ロスが生じていることになります。

投資信託財産留保額は、運用のロスの穴埋め代として使われるのです。

投資信託財産留保額は、解約時に受け取る金額の0.5%程度がゼロというファンドもあります。