信託報酬とは

信託報酬とは、運用や管理の対価として毎日差し引かれる見えないコストのことです。

投資信託のコストを考えるうえで販売手数料以上に注意する必要があるのが信託報酬です。

信託報酬は、ファンドの運用や管理に対する対価として、投資をしてくれる運用会社、資産を保管してくれる信託銀行などの管理会社、レボートなどを郵送してくれる販売会社の3社に対して支払います。

信託報酬の額は、年率0.6~2.5%程度と投資信託により様々です。

信託報酬の額は、1日分ずつ、保有している投資信託の純資産総額の中から毎日自動的に差し引かれます。

毎日の基準価額はすでに信託報酬額が引かれたものになっています。

信託報酬は、投資家が直接負担して支払う販売手数料と違って、実感のないまま引き落とされていくコストと言えます。

信託報酬は、投資家が投信を持ち続けている間、負担し続けることになります。

投資信託を長期間保有した場合には、信託報酬の高い安いでかなり大きな影響が出てきます。

信託報酬で年間1%の違いがあれば、10年で10%の開きとなります。

信託報酬の比率をしっかり把握することが重要です。

販売手数料ゼロのノーロード投資信託でも信託報酬が、高めに設定されているケースもあります。

信託報酬は、プロによる運用・管理への対価ですので、調査や管理に手間がかかる投資信託ほど高くなってきます。

インデックス型よりアクティブ型の信託報酬のほうが高い傾向があります。

情報が豊富な先進国に投資する投資信託よりも、情報収集が大変なインドなど新興国に投資する投資信託のほうが高くなります。

長期保有が基本の投資信託では、信託報酬のチェックが非常に大切ですが、運用成績もしっかりチェックしましょう。

信託報酬が高くても、それ以上に運用成績がよければ問題はないのです。