投資信託の騰落率とは

投資信託の騰落率とは、投信の価値が一定の期間でどのくらい上がったのか、下がったのか、その変動率をパーセントで表したものです。

騰落率で注意しなければならないのは、一定期間に支払われた分配金を基準価額に足し戻して、分配をせずに再投資したものと仮定した「分配金再投資の基準価額」で計算しなければいけないということです。

そうしないと、分配金を出すファンドは、そのたびにその額だけ基準価額が下落してしまうため、騰落率は低いままになってしまうからです。

騰落率は、同じタイプの投信同士で比較しなければいけません。というのも、投資対象が違えば、リスクの度合いも違いますし、投資環境も違うので意味がないからです。

騰落率を見るときの期間は、基本的に長期投資で臨むものなので、できる限り長い期間(3年以上)で見るようにしましょう。

騰落率を長期のものだけ見ていると、直近の運用成績が悪化していることに気がつかず、大きな痛手を被ることもあるので、1年の騰落率もチェックしておきましょう。

新興国に投資するタイプなど、ほとんどのファンドが設定から期間が経過していないときは、多少期間が短くなってもある程度比較できる本数がある年数で騰落率を見るようにしましょう。

騰落率で注意が必要なのは、投資信託を「設定来の騰落率」で比較してはいけないということです。設定来とは、設定されてから現在までという意味で、5年前に設定されたファンドと1年前に設定されたファンドを、同じ「設定来」というくくりで比較しても期間が違うため意味がないということです。