投資信託の基準価額とは、純資産総額を口数で割った1単位当たりの価格で、ファンドを1単位買うのにいくら必要なのかを表しています。
新規設定時の募集は1単位が1万円で、運用開始後は運用成績で日々変動します。
同じ資産に投資する基準価額が、1万2000円のファンドと同9000円のファンドのどちらがいいのかといいますと、どちらとも言えないのです。
1万2000円のファンドがいいように見えますが、実際はそうとは限りません。
その理由は、ファンドの設定時期にあります。ほとんどのファンドは設定日が異なっており、例えば目本株のファンドでも、日経平均株価がいくらの時に設定されたかによって、基準価額は大きく異なるのです。
基準価額でファンドの比較ができないもうひとつの理由は、分配金の有無です。例えば基準価額が1万1000円の2つのファンドがあったとして、一方は分配金を500円出したとすると基準価額は1万500円に減少します。
もう一方のファンドが分配金を出さなかったとしたら基準価額は1万1000円のままなのです。