投資信託の注意点

投資信託の残高がこの5年間で2倍の80兆円に増えています、凄い伸び方ですね。当然それに伴ってトラブルも増えています。トラブルの背景には当然ですけれど証券会社や銀行、郵政の窓口での売り込み方と受け取り方が影響しています。個人の投資家を保護のための金融商品取引法が9月末に施行されましたが、まだすべての窓口が徹底されていない部分もあると思いますし、商品説明の確認の仕方も金融各社がまだ試行錯誤といった感じです。

そこで今回は勘違いしやすい内容を挙げてみました。

プロが運用しているから有利です
プロのファンドマネジャーといわれている方も、所詮はサラリーマンだということを認識しておくべきです。銘柄の選びかたも会社で決めているものを伝えているだけのケースがほとんどですし、情報収集もインターネット上からのものが多いです。しっかり勉強しているプロの方もいらっしゃると思いますが、お客様は自分の投資信託がどんなファンドマネジャーによって運用されているのかわからないというのが実情ですので、プロだから有利ということはないと思っていただいた方がよいと思います。

分散投資なので安全性が高いです
投資信託は株式や債券、不動産など投資の対象を分けて運用していますので、投資信託が株式のように倒産してすべてが紙切れということはありませんが、リスクは結構大きいと思っていただいた方がよろしいです。経済ジャーナリスト・荻原博子さんは「株式相場が下がれば投資信託も値下がりします。現に、この夏の株価暴落で郵便局が売った投資信託に大幅な評価損が出て、20万円以上損したお客様が全国で約8万5000人もいます」といっています。外国の株式や為替商品などを組み込んだ投資信託では、当然為替の変動の波が影響しますし、ヘッジファンドの動きひとつで大きな損失が出ることもあります。

こちらの投資信託は人気の商品です
当然「必ず値上がりします」とは言えませんので、「この投資信託はとても人気の高い商品なんです」と言われれると、他の投資信託と比較しても有利な金融商品なんだなと思ってしまいますね。実際は金融会社にとって手数料収入が大きい金融商品だったりする場合が多いようですので、鵜呑みにしないようにしましょう。

分配型なので生活に余裕ができます
「分配型はそれだけの運用益が出てなくても決まった額を払うわけで、こんなことが可能なのは元本を食って配当されているから。毎月分配金をもらって喜んでいたら、償還時に元本を大きく割り込んでいたということも起こります。また、分配金には税金もかかります。トータルで見れば、分配を受けずに運用益を積み上げていくのが一番有利です」とあるファイナンシャルプランナーはいっています。
毎月とか半年ごとに決まった金額の配当金が入る分配型投資信託は、年金が増えるようで大人気なのですが、決してお得な投資信託ではないということも承知しておいてください。

預金の高金利でのセット販売
預金の高金利を売り物にしている投資信託と外貨預金、定期預金などをセットにした販売キャンペーンが盛んなのですが、年利5%の特別金利といっても、実際は3カ月定期で、3ヶ月以降は通常金利にもどります。仮に50万円を1年間預けても手取り利息は6000円弱です。セットで投資信託を100万円購入しますと、投資信託の手数料で赤字になってしまいます。

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